砺波市の人口は、平成17年の49,429人(国勢調査)をピークに減少傾向で推移し、令和6年3月末で46,861人となりました。また、同月末で65歳以上の人口は14,239人であり、高齢化率は30.5%となりました。
一方で、5月の感染症法上の位置付け変更後、コロナ禍からの社会活動の正常化が順調に進んだものの、物価上昇や円安の進行などで国民生活には大きな影響が続き、これに、10月からのインボイス制度の施工も加わって、シルバー人材センター事業は少なからぬ影響を受けました。
当シルバー人材センターの令和5年度の事業実績は、前年度と比較して、受託事業の契約額は17.6%の減額、派遣事業の契約金額は47.5%の増額となり、合計額では0.4%の僅かな減、コロナ禍前の令和元年度の事業実績の合計額と比較すると、依然として3.2%の減額となっています。
そのような中で、当センターでは、会員数の減少対策として会員紹介に重点をおいたポイントカード制度や新聞折込みチラシなどを継続するとともに、ハローワーク砺波での出張相談会を開催するなど、会員数の拡大に努め、会員数は前年度を4人下回ったものの、ほぼ同レベルの会員数となりました。
以下、令和5年度の主な事業の概要を報告いたします。
事業実績を前年度と比較すると、受注件数は4,386件で196件の減少、就業実人員は29人減少し、就業延人数としては27,318人で5,439人の減、会員への配分金は28,291千円減少して114,365千円となりました。また、材料費、事務費を含めた契約金額の合計額は、156,913千円であり、33,453千円の減少となりました。
(件・人・%・千円) | 令和5年度 | 前 年 度 | 前年度対比 | |
増 減 | 比 率 | |||
受 注 件 数 | 4,386 | 4,582 | ▲196 | ▲4.3 |
就業実人員 | 304 | 333 | ▲29 | ▲8.7 |
就業延人員 | 27,318 | 32,757 | ▲5,439 | ▲16.6 |
就 業 率 | 76.0 | 82.4 | ▲6 | ▲7.8 |
配 分 金 | 114,365 | 142,656 | ▲28,291 | ▲19.8 |
契 約 金 額 | 156,913 | 190,366 | ▲33,453 | ▲17.6 |
事業実績を前年度と比較すると、受注件数は131件で32件の増加、就業実人員は59人増加し就業延人員は15,540人と5,183人の増、会員賃金は25,311千円増加して78,357千円、手数料は3,094千円増の9,885千円となりました。
契約金額の合計額は100,757千円であり、32,456千円の増額となりました。
(件・人・%・千円) | 令和5年度 | 前 年 度 | 前年度対比 | |
増 減 | 比 率 | |||
受 注 件 数 | 131 | 99 | 32 | 32.3 |
就業実人員 | 204 | 145 | 59 | 40.7 |
就業延人員 | 15,540 | 10,357 | 5,183 | 50.0 |
就 業 率 | 51.0 | 35.9 | 15.1 | 42.1 |
賃 金 | 78,357 | 53,046 | 25,311 | 47.7 |
手 数 料 | 9,885 | 6,791 | 3,094 | 45.6 |
契 約 金 額 | 100,757 | 68,301 | 32,456 | 47.5 |
受託事業と派遣事業をあわせた契約金額の合計額は、257,670千円となり、令和4年度の合計額258,667千円の0.4%減で997千円の減額、令和3年度の合計額251,305千円と比較すると2.5%増の6,365千円の増額となっています。
また、受託事業と派遣事業をあわせた就業実人員は394人であり、就業率は98.5%でした。
会員数は、年度当初404人でありましたが、年度内の入会者は42人と前年度の入会者43人とほぼ同数のところ、退会者が46人であったことから、令和5年度末現在では400人と、前年度末に比べて4人の減となりました。
また、市内60歳以上の人口に対する会員の割合、いわゆる祖入会率は2.4%と昨年同率となりました。
- | 前年度末 会員数(人) |
入会者数 (人) |
退会者数 (人) |
現会員数 (人) |
入会率 (%) |
男 性 | 236 | 17 | 24 | 229 | 3.1% |
女 性 | 168 | 25 | 22 | 171 | 1.8% |
合 計 | 404 | 42 | 46 | 400 | 2.4% |
- | 総数 (人) |
64歳以下 (人) |
65歳〜69歳 (人) |
70歳〜74歳 (人) |
75歳〜79歳 (人) |
80歳以上 (人) |
平均年齢 (歳) |
男 性 | 229 | 1 | 21 | 85 | 77 | 45 | 75.8 |
女 性 | 171 | 2 | 16 | 60 | 56 | 37 | 75.9 |
合 計 | 400 | 3 | 37 | 145 | 133 | 82 | 75.8 |
比率(%) | 100.0 | 0.7 | 9.2 | 36.3 | 33.3 | 20.5 | - |
(1) 年2回のシルバーだより『ふれあい』及び毎月 『事務局だより』を発行する
とともに、市の『広報となみ』の掲載を年4回実施しました。
さらに、ホームページで随時情報を更新して普及啓発に努めました。
(2) 市福祉健康大会や市老人クラブ大会などで啓発活動を行いました。
(3) 砺波チューリップ公園、庄東センター、庄川河川敷公園(庄川清流パーク)の
清掃ボランティア活動を通じて社会貢献するとともにシルバー人材センターの
PRにも努めました。
(参加者117名)
会員の就業の場を確保するため、公共機関に働きかけるとともに、チラシの新聞折込み(年5回)などにより就業開拓に努めました。
安全・適正就業推進委員会を開催するほか、事故件数の抑制、安全の徹底を図るため、刈払機・チェンソーの取扱い講習会及び委員・職員による就現場の巡視を定期的に実施し、安全点検の徹底を周知するとともに、樹木剪定の安全就業基準の見直しを行いました。
新規会員の加入を促進するため、紹介者カードによる運動を継続するとともに、チラシの新聞折込みを5回実施し、毎月2回定期的に新入会員説明会を開催しました。
(出席者76名・うち紹介による入会14名)
また、未就業会員等を対象として就業相談会を年5回開催し、会員の就業機会の確保に努めました。(出席者2名)
高齢や体力的、健康状態等の理由により就業が困難な会員が、ボランティア活動への参加、各種研修及び講習会の受講、互助会や趣味の活動及び役員などセンター事業への支援、協力等を通じ、生きがいの充実と社会参加活動を推進するため、ゴールド会員の拡大に努めました。(ゴールド会員2名)
また、夫婦等同一世帯の会員のいずれかの会費を減額する制度を周知し、新たに4組が夫婦会員となりました。(夫婦会員19組)
新規会員の拡大及び各種講習会並びに行事の参加向上を図るため、新規会員の紹介、各種行事への参加にポイントを付与するポイントカード制度を令和元年度から実施しています。
(15ポイント達成者 24名)
独自事業として、食用油の廃油を再利用した手作り石鹸を作成し、道の駅、四季彩館、シルバー人材センター事務所で販売しました。
また、会員が栽培した家庭菜園の野菜、果物、自宅の遊休品、手作り品などを販売することで、会員相互及び市民との交流の輪を広げ、広く普及啓発を行うとともに、会員拡大に資するため、会員が主体となって行う「馴染みふれあい店」を実施しました。
(開催日 毎週火曜日、冬期間は主に第2・第4火曜日、実施回数43回、参加延べ人数393名)
砺波市が取り組む空き家対策の一環として、空き家・空き地の適正管理を図るため、遠方に住む所有者に代わり定期的に訪問し、目視で状態を点検の上、その結果を報告書にして所有者に送るサービス「シルバー空き家サポーター事業」を引き続き実施しました。(受託件数 16件)
高年齢者の雇用ニーズ及び企業における高年齢労働者の確保とシルバー人材センターでの就業を促進するため、ハローワーク、県シルバー人材センター連合会と連携を密にし、技能講習会〔剪定・施設清掃・家事支援等)の開催に協力しました。(参加者6名)
下記のとおり会員参加の技能向上のための講習会を実施しました。
- | 講習・研修内容 | 開催日 | 場 所 | 参加人数 |
1 | 市民参加型剪定講習会 | 6月21日 | 南般若忠魂碑公園 | 19人 |
2 | 交通安全体験講習会 | 1月29日 | 砺波自動車学校 | 21人 |
3 | 軽度支援サービス 就業会員講習 |
2月16日 | 市シルバーワークプラザ | 22人 |
4 | 刈払機取扱い講習会 | 2月21日 | 市シルバーワークプラザ | 29人 |
5 | チェンソー取扱い講習会 | 3月6日 | 市シルバーワークプラザ | 25人 |
6 | 家事支援のための 調理講習会 |
3月18日 | 市健康センター | 15人 |
事務局だよりや就業情報などのお知らせを円滑に行うため、公式LINEグループの活用を開始するとともに、互助会主催の「会員のつどい」では、スマホ教室を開催しました。
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